2014年5月26日月曜日

空調の不平等

通常の空調設計は、対象空間を均一な温度、湿度に保つことが目標である。一般的な居室なら、天井高が2.8m-3.0m程度であることを考えると、その考え方で問題はなく、空調設計の常識となっている。だが、天井高の高い空間では話が違う。ホールのような大空間では、上下温度分布を考慮した設計が要求されるし、居住域だけを空調するなど工夫が必要になる。

ということが、今までの常識であったが、今朝の新聞で不思議な記事にであった。NECがビックデータを使って、生産性の高い人には快適な空調を提供するように制御をするシステムを開発したという。要するにできる人には良質の空調を提供、逆をいえば出来の悪いひとには質を落としてやることなんだ。

空調の不平等、、最近やけにオフィスが暑いなぁと思ったら、自分はもう出来の悪い人になっているかもしれませんね。
床吹出し空調用の吹き出し口、出来の悪い人には風量を少なく、、、、?

2014年2月23日日曜日

LCEMツールVer.3.10がリリース

みなさん、待ち望んでいたLCEMツールの新しいバージョンがリリースされました。これで7回目のバージョンアップとなり、オブジェクトがさらに増強されました。

氷蓄熱のオブジェクトや水熱源ヒートポンプなどの熱源機器オブジェクト、その他サンプルシステムの増強が実施され、現場の多様なニーズにより柔軟に活用されることが期待されます。

LCEMツールを用いるエネルギーマネージメント実施が公共建築において義務化されるなどその普及が加速化する見通しです。この機会に一度ダウンロードして試してみてはいかがでしょうか。建築設備の知識をお持ちでエクセルに馴れっていらっしゃる方なら短期間でその良さを体験できるはずです。

入手方法は、簡単で以下のリンクからダウンロードをクリックするだけです。
http://www.mlit.go.jp/gobuild/sesaku_lcem_lcemtool_index.htm

地中熱交換器(Uチューブ型)のオブジェクト例



2014年1月24日金曜日

ASHRAE2014、Winter Conference

米国空調学会であるASHRAEのWinter meetingが閉幕した。今週の日曜から4日間の日程でニューヨークにて行われ、空調分野の先端技術や研究が紹介された。これに合わせてAHRのEXPOも同時開催、空調関連商品メーカーや部品メーカーがブースを構えてPRを繰り広げた。

学会のセミナーでは、CHP技術やエネルギー消費量の公開政策などが目を引いた。また、蓄熱技術では、地域暖房システム、CHPとの併用した蓄熱システムの例が紹介されていた。

日本では、負荷平準化と運転効率向上の利点があり、すでに事例は多くある技術であるが、アメリカでも注目を集める技術として紹介されていた。エネルギーコストの高騰や供給安定化にこれから需要が生まれる見方がつよい。

蓄熱システムの利用例については、データセンターや医療施設の冷熱源のバックアップ、プラントのチラーの負荷シフト、CHPと併用して温蓄(これは日本ではあまりないかと思ったが、)、そして、太陽光や風力発電のエネルギー貯蔵先(ヒートポンプで蓄冷しておく)としての活用可能性について語っていた。日本では、すでに考えられていた技術・応用例かもしれないが、改めて発表を聞くと覚醒される。なるほどとつい思ってしまった。

ここで、先を取らせないために、やることは多いだろう。頑張ろう

招聘してくれたNYUの先生、公演中
ミストとヒーターの一体ユニット
ソックスダクトのブース

2013年12月8日日曜日

洋上発電に補助金を

イギリスの政府が陸上風力発電や太陽光発電に割り当てる補助金を打ち切り、洋上発電に振り向けるとした。打ち切りは2015年までに実施するという。

太陽光や陸上風力発電はある程度成熟してきた?というのは、普及してきてコストも下がってきて補助金なしでも成長が見込めるまでに体力がついてきたと判断しただろう。それと、将来のエネルギーコストの過度な値上げも懸念しているようだ。

再生可能エネルギーの多様化を考えると正しい判断であると評価できるし、自然な流れであると見える。日本もFITの価格を太陽光発電は下げて、地熱や洋上からの発電単価を高くしようとしていることと類似する。

最近、原発の新設を発表したり、ソーラーファームのブームなどエネルギー政策に関連するニュースが増えてきたように見える。しばらく、その推移を見守っていくことは私たちの未来を占うヒントになるだろう。

洋上発電 by BBC news

2013年11月21日木曜日

排熱利用に水蒸気吸着材を利用へ

ゴミ焼却場や工場排熱を利用するのは、近隣の温水プールに利用するか、配管輸送やPCM材をトラックで運ぶ方法が検討されている。

新たに水蒸気吸着材を使ってトラック輸送するというので、調べてみた。三菱樹脂さんが、昨年9月に水蒸気吸着材(AQSOA・アクソア)を使った冷凍機を発表していた。アクソアはゼオライト系機能性吸着材で、50℃~80℃の低温で水分を放出する性質をもつ。これで、100℃より低温の排熱を利用して吸着材を乾燥させてから、水分を再び吸収させ、そのときの気化熱で冷却を行う冷凍機を開発した。

このような、吸着材をトラックに積んで給湯負荷の比較的大きい施設に運びお湯に変える仕組みを検討しているという。従来のPCM材などの手法に比べて輸送効率が約4倍高いというが、一度に運べる熱量と熱損失に関係しているだろう。病院や高齢者施設への供給を見込んでいるが、個人宅に宅配便で熱を届けることも事業化の対象として考えているようだ。

牛乳のデリバリのように、お風呂を沸かす熱を配達してもらう時代がくるかもしれない。

前川製作所製吸着式冷凍機(三菱樹脂HPより)