2020年4月26日日曜日

その対面、本当に必要ですか?

コロナの影響で世の中がひっくり返るように変わった。どうもコロナ以前の生活に戻るのはいつになるか見通せない。

人間はマグロのようにじっとしていられず、動き回らないと生きられない生き物のように感じる。コロナ禍で経済活動が停滞しあっちこっちで不具合が起きている。半面、その影響で大気汚染が改善されたという笑えないことも実際起きている。

転禍為福というが、これを機に立ち止まって考えてみたい。

そのひとつが対面だ。
対面で仕事をこなすために私たちは移動する。その移動には資源を使う。その対面が今はネット回線を通してパソコン越しで行われていて、移動は省かれている。対面がもたらす有益は計り知れない。しかし、その有益を移動に要する諸資源と天秤にかけて考えてみる価値はあるのではないか。

遠隔で授業や研究打ち合わせを行っていて不便な思いをする。が、移動に要する時間、体力、コスト、エネルギーを考えたらどちらを取るべきか。ケースバイケースだが、答えはあるはず、考えないのは問題だ。
遠隔授業用のツール
経済を回すために移動を増やし、よりはやくと自分たちの首を絞めてきたのではないか。マグロのように動き回りながらお金を動かさないと生きていられない経済システムを作り上げたのでは困る。

その対面、本当に必要ですか?

2020年3月26日木曜日

建築設備とコロナウイルス感染症対策

アメリカの暖房冷凍空調学会(ASHRAE)のジャーナルにてコロナウイルス感染症対策時の空調設備運転ガイダンスが掲載されました。その一部を和訳してご紹介します。

感染症予防策として、人と人との距離をとる、手洗い、部屋の換気を徹底することは基本であるといわれています。建築においては、人の手にふれるところを消毒、お手洗い場に衛生器具の配備、濃厚接触の可能性の高い空間の使用制限などの対策をあげています。またこれらが実施されたならば、空調設備においては、以下の対策が提案できるとしています。
  • 換気量(外気導入量)を増やす。ただし、大気汚染の地域では注意が必要である。在室人数を減らすことで同様の効果(換気量を増やす)が期待できる
    • 外気導入可変制御を備えている場合には制御をオフにする
    • 外気取り入れダンパーは全開にする
  • 空調機のフィルタを高性能(MERV-13)フィルタに交換するか、フィルタラックに互換性の高いフィルタの使用し、フィルタの縁はふさいでバイパス空気を減らす
  • 空調システムはなるべく長時間運転させて、換気量増大を促進する
  • HEPAフィルタ付きのポータブルルーム用空気清浄機を検討する
  • 特にリスクの高い空間では紫外線殺菌装置(UVGI)を検討する
要するに、外気導入を増やして空気清浄機能を高めることに尽きると思います。フィルタできちんとウイルスの除去ができるか不安なので、フィルタ性能にはこだわらず、外気導入量を増やすことに配慮するのがいいでしょう。なので、窓を開けて換気ができるのであればまずは窓開けを積極的に行いましょう。

原文は以下のリンクよりご覧になれます。
https://www.ashrae.org/news/ashraejournal/guidance-for-building-operations-during-the-covid-19-pandemic
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2019年12月30日月曜日

政治家たちは時に事実を否定する

政治家たちは時に事実を否定する。科学の成果や知識、合理的な考えを犠牲にし、偏狭な物の見方が広がっている。私たちの生活が気候に悪影響を与えていることを示す、圧倒的根拠が尊重されていない。若者たちが、科学に耳を傾け行動を起こすべきだと立ち上がったことは支援に値する。(中日新聞2019.12.30朝刊引用)

この言葉は、今年ノーベル賞の授書式での、カールヘンリック理事長の開会あいさつの一部である。その通りである。

2019年10月2日水曜日

不都合な真実

国連の気候変動サミットで、16歳の少女が演説が話題になっている。気になってYouTubeで演説の内容を見たが、特に間違ったことをいうているとは思わなかった。しかし、世間からはその内容よりも彼女の威圧的な態度を前面に出して揶揄すらしている。なぜか。

数日前に東日本大震災時に起きた原発事故に対して、東電の旧経営者ら3人が起訴された刑事事件の判決がでた。争点は3つだ。災害は予見できたか、事故は防げたか、対策を怠ったか。判決は無罪であった。私が問題視したのは災害は予見できたかについて、

科学者だちが津波の予見を指摘し、国がそれをまとめた。だが、それの信ぴょう性が乏しいので予見できなかったとの理屈だ。今の温暖化の話にもどうろ。彼女が言うていることは都合のわるいことばかりなのだ。科学者だちが現代の科学を駆使して割り出した結論なのに、自分だちに不都合なために聞く耳をもとうとも思わない。

どうにもできない未来を彼女だちに押し付けようとしていることに怒っている。当然のことだし立派な行いだ。彼女だちに耳を貸さない大人たちは恥を知るべきだ。
国連で演説をしているグレタさん

2019年9月14日土曜日

SF6ガスをご存じですか?

SF6ガスをご存じですか?

優れた絶縁性能を有する気体で、安定していて人体にも無害な化学合成物質のことです。

また、近年の再生可能エネルギーの普及に相まって、その使用量も年々伸びているそうです。ところが、このSF6ガスですが、皮肉なことに温室効果ガスの一つでなんとCO2の23,500倍もの影響度が高いそうです。

このガスについては早くもCOP3の会議で温室効果ガスに認定されて取り組みが続けられているのですが、コスト増を嫌い代替ガスへの切り替えが進まないとのことです。

フロンガスもエアコンの冷媒として多用されてきたが、オゾン層破壊の主犯とされて、その使用を世界的に禁止された歴史があります。SF6ガスも人類の英知を発揮して使用を禁止させるようになると良いのですが、その見通しは決して明るくないそうです。
SF6ガスは電力の安定供給に欠かせないという