今月11日から名古屋で生物多様性条約の国際会議が開かれる。会議の目的は、その名の通り、生物資源を保全、持続可能に活用できるようにすること。また、これに加えて遺伝資源の利用から生ずる利益配分の国際ルールを策定することのようだ。世の中の生物はすべてが遺伝資源、これの利用によって生ずる利益ってなんのことか。ある微生物は特殊な化学構造の物質を作りだす。これを使って新しい薬や化粧品を作ることがよくあるらしい。ところが、微生物のような遺伝資源が自然豊かな国々にあるケースが多く、先進国の企業などはこれを使って利益を生み出すわけだ。これを配分しようという。開発の企業にとっては、利益配分は好ましくない話題だろう。珍しい生物を集めて展示したりして楽しそうだが、シビアな面もあるので、ご注目だ。